運動を始めると、なぜか最初に買うものがプロテインパウダーになりがちだ。棚に並ぶ大きな容器を前に、これがないと始まらない気がしてくる。でも研究がすすめているのは、もっと地味で拍子抜けするような話だ。
効果を決めているのは何か?
タイミングや形ではなく、1日の総タンパク量が本質だと報告されている。 49件のRCTをまとめた解析では、総摂取量が体重1kgあたり約1.62gを超えると、それ以上の追加の増加は見られなかった。つまり「いつ・何で摂るか」より「1日でどれだけ摂ったか」がまず効く。パウダーは、その総量を満たすための一つの手段にすぎない。

食事だけでは足りないのか?
運動する人の目安は体重1kgあたり1.4〜2.0gとされ、食事だけで届く人も少なくない。 1回あたりの目安は20〜40g。卵・肉・魚・大豆製品・乳製品を組み合わせれば、この範囲に収まることは珍しくない。同化反応は運動後24時間以上続くと報告されており、直後の一杯に間に合わせる必要も、かつて言われたほどではない。
パウダーはどういうときに役立つのか?
食事で量が足りないときに、手軽に補う便利な道具として役立つ。 食品の質には幅があり、卵やカゼインなどが高い指標を示す一方、植物性でも供給源で大きく異なると報告されている。ただしこれは単一食品の指標で、いろいろ食べれば全体で補い合える。必須品ではなく、足りない分の埋め合わせと考えると気が楽だ。効果には個人差がある。
今夜の一手: まず一日ぶんを数えてみる
パウダーを買い足す前に、今日食べたタンパク源をざっと思い出してみる。卵、魚、豆腐、ヨーグルト——意外と積み上がっているかもしれない。足りなければ補えばいいし、届いていれば急いで買う必要はない。


