昼休み、机に伏せて少しだけ目を閉じる。すっきりする日もあれば、起きた後かえって頭が重い日もある。何分がちょうどいいのか。研究の範囲で、正直に確かめたい。
何分の昼寝がいい?
睡眠を削った日中には、10分ほどの短い昼寝が最も効果的だったと報告されている。 夜の睡眠を約5時間に制限したうえで5・10・20・30分の昼寝を比べた研究(Brooks & Lack 2006・被験者内で比較)では、10分の昼寝が眠気・疲労・活力・認知課題で最も効果的だった。しかも効果はほぼ即座に現れ、約2.5時間続いた。5分では短すぎて効果が乏しかった。長ければいい、というものではない。
30分寝るとどうなる?
30分の昼寝は、起きた直後に一時的なだるさが出やすいと報告されている。 同じ研究では、30分の昼寝のあとに一時的な眠気・作業能率の低下(睡眠慣性)が見られた。別の研究(Tietzel & Lack 2001・12名)でも、10分の昼寝は1時間以内に速やかに効いたのに対し、30分の効果は睡眠慣性のせいで遅れて現れた。つまり「深く寝入る前に切り上げる」ほうが、起きてすぐ動きたい昼には向いている。
夜の眠りに響かない?
長すぎる昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の睡眠を妨げうる。 ここは大事なところだ。昼に深く長く寝てしまうと、夜に眠気が来にくくなる。これらの研究は昼寝の「短さ」が効くことを示しており、逆に言えば長く寝るほど夜側にツケが回りやすい。夜スマホで睡眠を削り、昼に長く寝て取り返す——という往復は、体内時計をさらに乱す。昼寝は夜の睡眠の代わりにはならない。
あなたはどうすればいい?
条件で分けたい。午後に眠気で作業が落ちるなら、15〜20分を上限にアラームをかけて、午後の早い時間に短く休む。 深く寝入る前に起きるのがコツだ。慢性的に昼間眠いなら、昼寝で埋めるより夜の睡眠そのものを見直す。 それが根っこの対処になる。昼寝はあくまで日中の眠気への応急処置と捉えたい。感じ方には個人差がある。
今夜の一手: 「昼寝は20分でアラーム、午後3時まで」
明日の昼、眠くなったら20分のアラームをかけて、それ以上は寝ないと決めておこう。時間は午後の早いうちに。そして夜は、昼寝で取り返す前提をやめて、画面を早めに閉じる。昼の短い休みと、夜のちゃんとした睡眠は別物だ。うまく眠れない日があっても、気に病まないこと。眠気が続いてつらいときは、医療機関に相談してほしい。