寝つけない夜、「GABA リラックス」と検索して、コンビニで見かけたあのチョコやサプリを思い出す。「飲むと落ち着く」という言葉に手が伸びかける。でも、口から入れたものが本当に脳まで届くのか、そこが気になって仕方ない。
経口のGABAは脳に届いて効く?
今のところ、経口GABAが脳に届いて効くという証拠は限られています。 Boonstra 2015(Frontiers in Psychology・ミニレビュー)は、食品サプリメントとして広く売られる経口GABAについて、その効果がプラセボを超えるかは不明で、作用の仕組みも確立していないと整理しました。とりわけ焦点になるのが「血液脳関門」です。脳は不要なものを通さない関門で守られており、経口でとったGABAが成人でこの関門を通り抜けて脳に届くという証拠は乏しい、というのがレビューの見立てです。効果には個人差があります。
「落ち着いた気がする」のは何なの?
仮に体感があっても、それが脳への直接作用とは限りません。 レビューは、経口GABAに何らかの影響がありうるとしても、脳へ直接ではなく腸の神経系(腸と脳をつなぐ経路)を介する可能性を議論しています。加えて、飲んだあとの安心感には、期待や習慣、飲む前後のひと呼吸といった要素も混ざります。だから「効かない」と切り捨てる必要はありませんが、「脳に直接届いて効く」と信じ込むのも早すぎます。厳密な研究が足りない、というのが誠実な結論です。効果には個人差があります。
今夜の一手: 期待を仕組みから見直す
サプリを否定するのでなく、「これは脳のスイッチではなく、落ち着く合図の一つ」と位置づけ直す。今夜は飲む前に、明かりを落とす・スマートフォンを別室に置くなど、確かに眠りを支える段取りを一つ先に済ませておく。「Boonstra 2015・脳に届く証拠は限られる」と一行メモしておけば、次に広告を見た夜も、言葉に流されずに済む。効果には個人差があります。

