洗面台の鏡の前で、買ったばかりのコラーゲンパウダーの容器を眺める。半分は期待、半分は「どうせ気休めだろう」という疑い。飲むコラーゲンに根拠はあるのか、限界も含めて正直に読んでいきたい。

黒い台座にコラーゲンを抽象化した輪と粉末を配置した画像

コラーゲンのサプリに、肌への効果はあるのか?

26件の試験を統合したメタ分析では、肌の水分量と弾力の有意な改善が報告されている。

このメタ分析は、加水分解コラーゲンを扱った26件のランダム化比較試験(合計N=1,721)を統合したものだ。結果、コラーゲンを摂った群はプラセボ群に比べ、肌の水分量(Z=4.94)と弾力(Z=4.49)がいずれも統計的に有意に改善したと報告された。数字だけ見ると心強い。ただし対象の多くは中高年女性で、試験期間も12週間前後が中心だ。長く飲み続けた場合や、やめた後にどうなるかまでは、この研究からは分からない。効果には個人差がある。

「どれでも同じように効く」と言えるのか?

サブ解析では、水分量への効果は由来や摂取期間でばらつき、弾力の改善は比較的一貫していた。

同じコラーゲンでも、由来や飲む期間によって結果が変わりうる、というのがこの研究の見立てだ。肌の水分量への効果は条件で差が出た一方、弾力の改善は比較的そろっていたと報告されている。ここで気をつけたいのは、これが「肌の指標」の話であって、病気を対象にした話ではないという点だ。そして体に入ったコラーゲンは、他のたんぱく質と同じように分解されて使われると考えられている。だからサプリは食事の代わりではなく、あくまで日々のたんぱく質という土台の上に乗る補助にすぎない。効果には個人差がある。

今夜の一手: 期待の大きさを、実際の研究に合わせておく

もし飲むなら、「肌の一つの指標を穏やかに支えうる」くらいの期待に調整しておく。まずは食事のたんぱく質が足りているかを見直し、サプリはその上の補助と位置づける。過度な期待は落胆に変わりやすい。研究の等身大に合わせておくほうが、長く付き合える。効果には個人差があります。