昼食後、眠気と戦いながらデスクに座り続ける。「スタンディングデスクにすれば、この座りっぱなしも帳消しになるのでは」——そんな期待がよぎる。立つことに、どこまで効果があるのか。研究で測り直したい。

立って働けば、座りっぱなしの害は帳消しになるのか?
メタ分析では、立位で座位を中断すると食後血糖は下がったが、インスリンには効果がなかった。
7件のクロスオーバー試験を統合したこのメタ分析では、長時間の座位を立位で区切ると、食後の血糖が有意に下がったと報告された。ただしインスリンには有意な効果が見られず、血圧にも差はなかった。一方、軽い歩行で座位を中断した場合は、血糖とインスリンの両方が抑えられ、立位よりも効果が大きかった。つまり「立つ」ことは座り続けるよりはよい方向だが、それだけでは十分と言い切れない。効果には個人差がある。
「立つ」より効くのは何なのか?
座り続けを短く区切って少し歩くほうが、食後の代謝指標には効きやすいと報告されている。
別の小規模なランダム化試験では、7.5時間の座位を30分ごとに2分の歩行や立ち座りで中断したところ、昼食後1時間のインスリン応答が座りっぱなしに比べ29〜37%低かったと報告された。ここから見えるのは、大事なのは「立っているか座っているか」という姿勢そのものより、「座り続けを断つ動きがあるか」だということだ。スタンディングデスクを否定する必要はないが、それを導入して安心するより、こまめに立って少し歩くほうが、確かめられた一手に近い。効果には個人差がある。
今夜の一手: 30分に一度、立って少し歩く合図を作る
明日の仕事中、30分に一度だけ席を立って歩く合図を決めてみる。飲み物を取りに行く、トイレまで遠回りする——2分の歩行でいい。姿勢を変えるより、座り続けを短く区切ることのほうが、研究には合っている。効果には個人差があります。
