昼休み。ランチのあと、なんとなくショート動画を開く。5分のつもりが15分。午後の仕事に戻る。悪いことをした感覚はない。でも、その夜もまた、布団の中で同じ指が動く。

昼休みにショート動画を見る手元の場面のイラスト

昼の1本が、夜に効いてくる?

断定はできない。ただ、検討する価値のある仮説だ。

昼のショート動画は「軽い一杯」に見える。だが、パーソナライズされたショート動画を見ているときの脳を調べた試験的な研究(Su 2021、NeuroImage)では、報酬系(腹側被蓋野)とデフォルトモードネットワークが強く働いたと報告された。おすすめが最適化されるほど、その一杯は薄くない。

昼に報酬系を何度も温めておくと、夜に同じ回路へ戻りやすくなる——ここから先は確かめられていない推測だ。だが「日中は関係ない、問題は夜だけ」と切り分けるより、昼を夜の下ごしらえとして疑ってみるほうが、打ち手は増える。

昼に何を置けばいい?

視聴の代わりに、体を動かす小さな行動を1つだけ置く。

やめること探しより、置き換えるものを決めるほうが続く。スマホ削減を4群で比べた研究(Brailovskaia 2023、N=503)では、削減が運動単独より有効で、運動は削減初期の渇望を和らげる「補助輪」として働いたと報告された。つまり散歩や軽い運動は、それ単体が答えではなく、視聴を減らす助けになる。

昼休みまるごとを禁止する話ではない。昼の15分のうち、5分だけを別の行動に差し替える。全部やめようとすると戻る。1つだけ置き換える。

今夜の一手: 昼の下ごしらえを1つ決める

夜のためにできるのは、実は昼の準備だ。今日の分はもう終わっているから、明日の昼に向けて先に1つ決めておく。

  1. 明日の昼、ショート動画を開く代わりにやる行動を1つ決める(5分の散歩・仮眠・水を飲んで外を見る、何でもいい)
  2. その合図を先に用意する(昼食後にスマホを置く場所を、席から一歩離す)
  3. 夜になったら、昼にそれができたかだけを振り返る。できなくても責めない。明日また置くだけだ

昼を整えると、夜の入口が少し狭くなる。今夜はまだ確かめられていない仮説でいい。明日の昼、1つ試してみよう。