夜、小腹が空いて何かつまむ。すぐにまた空く。そんなとき「食物繊維をとれば満腹感が続くらしい」という話を思い出す。もっともらしいが、研究はもう少し慎重な言い方をしている。

満腹感は何で決まるのか?

同じカロリーでも、満腹感は食品によって数倍違うと報告されている。 240kcalで38食品を比べた研究では、白パンを指数100としてゆでジャガイモが指数323で最も高く、クロワッサンが指数47で最も低かった。カロリーが同じでも「腹持ち」はまるで違う。よく噛む、水分や繊維を含む——そうした要素が満腹感を左右していると考えられている。

同じカロリーでも食品ごとに満腹感が違うことを示す簡素な図

食物繊維は満腹感を保証するのか?

血糖の上昇を抑えた報告はあるが、満腹感の差は一定しない。 オーツ麦のβ-グルカンを含む食事はコーンフレークより食後血糖の上昇を抑えた一方、満腹感には有意差がなかったという研究がある。繊維は血糖の波を穏やかにする方向では役立ちうるが、「入れればいつでも満腹が続く」とは言い切れない。過度な期待は禁物だ。

では、どう使えばいいのか?

「これを足せば体重が減る」ではなく、続けやすい食べ方の手がかりとして使うのがよい。 体重の変化は最終的に総エネルギー収支で決まる。豆類・乳製品・果物は血糖の上がりにくい側に整理されており、腹持ちがよいと感じる食品を無理なく足していくと、食事全体が続けやすくなる。欠食で減らそうとするより、こうした置き換えの方が穏やかだ。効果には個人差がある。

今夜の一手: 「腹持ちのよかった一品」を思い出す

最近の食事で「これは満腹が続いた」と感じたものを一つ思い出してみる。豆でも、いもでも、ヨーグルトでもいい。それを明日の一食に静かに足す。減らす前に、続く一品を増やすところから始めよう。