昼食のあと、午後の会議やデスクワークで、まぶたが重くなる時間帯があります。コーヒーを飲んでも、効いてくる前にうとうとしてしまう。そんなとき「コーヒーを飲んですぐ寝ると眠気に効く」という話を聞いたことがあるかもしれません。
コーヒーを飲んですぐ寝ると眠気に効く、は本当なのでしょうか。
カフェインナップは午後の眠気を抑えやすい?
小規模な実験では、カフェインと短い仮眠を組み合わせた条件で、運転中のインシデントが最も少なかったと報告されています。 Reyner & Horne 1997(Psychophysiology 34(6):721-725・N=12)では、眠気の出やすい12名を対象に、昼下がりの単調な運転シミュレーター(2時間)の前に、カフェイン200mgのみ・15分の仮眠のみ・カフェイン直後に仮眠、の各条件を比較しました。すると、カフェインと仮眠を組み合わせた条件で運転のインシデントが最も少なく、プラセボ比でカフェイン単独が約34%、カフェイン+仮眠が約9%だったと報告されています。
仕組みとしては、カフェインは摂取から効き始めるまでに時間差があり、その空いた時間に短く眠る、という考え方です。ただしこれは少人数かつシミュレーターでの眠気対策の実験で、一般化には限界があります。誰にでも同じように効くとは言えず、効果には個人差があります。
夜にやってはいけないのはなぜ?
この方法は昼〜午後向けで、夜のカフェインはむしろ睡眠を削る報告があります。 Drake et al. 2013(J Clin Sleep Med・N=12)では、400mgのカフェインは就寝6時間前の摂取でも客観的に測った総睡眠時間を1時間以上減少させ、被験者はその睡眠の乱れを自覚していなかったと報告されています。
つまり、夕方以降にこの方法を試すと、目の前の眠気は紛れても、その晩の眠りが浅くなってしまうことがあります。眠気対策としてカフェインを使うなら、時間帯は昼から午後までにとどめるのが無難です。ここで挙げた量はあくまで原著で用いられた数値で、当社から推奨する摂取量ではありません。感じ方には個人差があります。
今夜の一手: 夜はコーヒーを手放し、明日の午後に回す
もし今、夜遅くに眠気と戦っているなら、やることはむしろ逆です。夜はカフェインを足さず、コーヒーは明日の午後の眠気に取っておきます。今夜の眠気は、無理に消そうとせず早めに休むほうへ寄せてみる。コーヒーナップを試すのは、明日の昼下がりからで十分です。うまくはまるかどうかには、効果には個人差があります。


