タイムラインを見終えても、なぜかすっきりしない。それなのに指はまた上へスクロールしていく。この「疲れているのに閉じられない」感覚には、名前がついているわけではない。それでも、自分の傾向を眺める手がかりにはなる。責めるためではなく、現在地を知るために観察してみる。

SNS疲れは「診断」ではない?
診断名ではなく、責めずに自分の傾向を観察するための視点として扱う。 ここであなたを「依存症」と決めつけたいわけではない。研究でも、多くの場合は依存症の枠組みより「問題のある使用」と捉えるほうが適切だと論じられている。レッテルは行動を変えないが、傾向への気づきは次の一手につながる。だからこれは、優劣を測るテストではなく、現在地を知るための鏡だ。
サインはどこに表れやすい?
見た後の気分・時間の溶け方・閉じにくさに表れやすい。 決まった一覧はないが、観察しやすいのはこの三つだ。見終わってもすっきりせず気分がむしろ下がる。予定より長く時間が溶けている。閉じようとしても手が止まる。こうした感覚が何日か続くなら、流量を少し絞る実験の合図かもしれない。数値で自分を採点する必要はない。眺めて「最近こうだな」と気づければ十分だ。
気づいた後、どう動く?
完全にやめるより「少し減らす」ほうが続いたと報告されている。 ある試験では、SNSを1日10分に制限すると孤独感や抑うつ感の低下と関連したという。別のRCTでは、7日間の完全断ちより「1日1時間削減」のほうが4ヶ月後まで続いたと報告されている。ただし幸福感全体への影響はメタ分析で結果が割れており、万能ではない。ゼロか百かにせず、時間や場面を少しだけ絞る——そこから始めればいい。感じ方には個人差がある。
今夜の一手: 「見た後の気分」を一度だけメモする
次にSNSを閉じたとき、そのときの気分をひと言だけメモしてみる。「すっきり」か「もやもや」か。一度で判断せず、数日ぶん並べると自分の傾向が見えてくる。やめどきは、誰かに決められるものではなく、その記録の中から自分で見つけるものだ。


